18歳~34歳の独身者のうち、男性の約70%(69.8%)、女性の約60%(59.1%)に交際相手がいない事がわかりました。
これらは、2015年6月に独身者5276人を対象に、国立社会保障・人口問題研究所が調査した結果ですので、信憑性の高い結果と言えるでしょう。
この調査は5年ごとに行われていますが、今回の数値は過去最高となりました。
(前回2010年の調査時は男性61.4%、女性49.5%)
さらにそのうち、男女ともに約30%(男性30.2%、女性25.9%)は「交際を望んでいない」と答えました。
それに反して、「いつかは結婚したい」と考える未婚者は、男性85.7%、女性89.3%と高水準です。
また独身にとどまっている理由では、18~24歳の男女は「まだ若すぎる」がトップですが、
25~34歳、35~39歳では、いずれも男女ともに「適当な相手にめぐり合わない」がトップとなっています。
昔は70%がお見合い結婚
いつかは結婚したいけど、結婚しない理由は、時代背景も大きく影響していると推測されます。
その中でまず注目したいのは、お見合い制度の崩壊です。
1930年代は70%近くがお見合い結婚でした。
自由恋愛はたったの13.4%だったのです。
しかし年追うごとにお見合い結婚が減少していき、それに比例して自由恋愛が増加します。
1965年~1969年にはお見合い結婚44.9%、自由恋愛48.7%と、自由恋愛が上回りますが、まだ半分の人たちは、お見合いで結婚していたのです。
逆に言うと、お見合いがあったから結婚できた人も多いのではないでしょうか?
お見合い結婚が激減した
そして2009年~2014年現在では、お見合い結婚5.5%、自由恋愛87.7%と圧倒的に自由恋愛による結婚の割合が増えています。
しかしこの割合は、未婚者が急増している背景を考えると、自由恋愛で結婚する人が増えているというよりも、お見合いが急激に減少していると容易に推測する事ができます。
なぜなら1965年~1969年は、年間100万件近い婚姻件数がありましたが、そのうち44.9%がお見合い結婚とすると、なんと44万9000件近くがお見合いによる結婚だったのです。
それに対し、2014年の婚姻件数は64万3749件。
そのうち5.5%がお見合い結婚だとすると、2014年のお見合い結婚は約3万5000件しかないという事になるのです。
もちろん婚姻件数が違いますので、そのまま比較するわけにもいきませんが、明らかな数値の割合の差です。
お見合い結婚が減ってしまった分、自由恋愛で結婚を掴める人が増えているのかと言ったら、未婚率から見て、そうとは言えません。
自力で結婚できる人はいつの時代でも問題ないのでしょう。
しかしなかなか自発的に結婚できない人たちも、いつの時代も沢山います。
お見合い制度は、そんな人たちが結婚できるための助力になる制度だったのかもしれません。