近年「晩婚化」が社会問題となっています。
初婚の平均年齢が年を追うごとに上がっていっているのです。
この原因は、「女性の社会進出」や「生活の価値観」など様々ですが、「自由恋愛」が多くなり、お見合いなどの制度が少なくなっているのも原因の1つだと考えられます。
お見合いが少なくなった
晩婚化の原因には、昔からあった「お見合い」が少なくなっているというのも一因としてあります。
30年前位まで、「お見合い」をして結婚するのはごく自然でした。
お世話焼きの親戚や仕事の上司などが、良さそうな若者の写真を持ち歩き、
周りの人に見せてはお見合いを勧めていました。
もちろん恋愛による結婚も多々ありました。
しかし、今よりも相手の学歴や家柄などを見られたり、恋愛に対して厳しい親が多い時代ということもあって、許されない恋というのも多くありました。
恋に落ちた人との恋愛結婚をあきらめ、お見合いで出合った人と結婚したという方もたくさんいたのです。
また、数回お見合いしただけで結婚してしまう人がほとんどでした。
お付き合いもしていない状態で自分の中に多少の迷いがあっても、家族などの後押しで「まあ、いいかな」と結婚してしまう方が多かったのです。
現代の男女は結婚相手を自分で探したい
しかし今は本人の意思が第一に尊重されます。
出会いの場もたくさんあり、自由な恋愛ができます。
「お見合いなんてしなくていい!自分で相手は探す!」という人が増えましたし、昔のようにお世話焼きの仲人さんは煙たがられてしまいます。
誰から後押しされる事もないため、少しでも相手が気に入らなければ結婚を見送る事もできます。
しかし結婚自体に後ろ向きな人が多いのかと言うとそうではありません。
実はほとんどの人が「良い人がいれば結婚したい」と思っているのです。
しかし自由な分、選り好みをしてしまい、「もっといい人がいるのでは?」と思って結婚を迷う人も多いのです。
本当の愛が永遠に続くような、王子様、お姫様がどこかにいると思ってしまう人が多いのです。
結婚の後押しも大切な場合がある
もちろん昔のように恋愛も自由にできず、結婚前に一緒に暮らすこともできず、お見合いのような流れだけで結婚するのがいいとは思いません。
しかし本来人間は、「恋愛をして自分たちの意思で結婚する」という、自発的な行為が苦手な人が多いのではないかと思います。
人は変化が苦手です。いつかしたいけど・・・と踏ん切りがつかない人がほとんどなのです。
そして少しでも相手に嫌なところを見つけると、「本当にこの人でいいのか・・・?」という迷いが生じます。
昔「仲人」によるお見合いが当たり前のように存在したのは、「みんなが結婚できるように」と、ご近所や親戚など、周りが一緒になってサポートしていたためなのではないでしょうか?
しかし現代は価値観の多様化もあいまって、会社の上司がヘタにそんな話を持ち出せば、セクハラで訴えられる可能性もあります。
周りに結婚していない人がいても、みな腫れ物に触るようになってしまいました。
また、昔は「良い人がいれば」結婚するではなく「結婚するのが前提」の時代でしたので、数回お見合いを組んで結婚してしまう人も大勢いたのです。
しかし現代は結婚しなくてもいい時代です。
少しでも相手の嫌な部分を見つけたら「保留」になり、周りもそれ以上すすめようとしないのです。
それが晩婚化につながっている一つの要因でもあるのです。
現代のお見合いとは
昔は恋愛に厳しい時代でしたから、結婚前に深いお付き合いをすることも許されず、結婚することも多かったため、昔が全てよかったとは思いません。
しかしお見合いと言う制度は、多少強引ではあっても、周りからの他発的な力で出会いが起きるわけです。
普通に生活していてもなかなか出会いがなく、自発的に行動するのも苦手という方にとっては、
このお見合いはとてもいい側面を持った制度だと思います。
結婚を希望している独身の異性と出逢える確率は、普段の生活では少ない方が多いです。
しかしお見合いは、希望すればそういう方と何人も出逢えるのです。
現代は昔ほどは家柄などを重視しない家庭が増えました。
お見合いをしてみて、本人の自由意思でお付き合いする、しないを決めればいいのです。