上昇し続ける生涯未婚率

1920年(大正9年)から始まった国税調査以降、日本の生涯未婚率(50歳時点での未婚率)は、

1980年(昭和55年)頃までは、ずっと横ばいの低い1ケタ台の数値でした。

 

よほどの事情がない限り、ほとんどの男女が結婚出来ていた時代なのです。

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内閣府男女共同参画局ホームページより

 

ところが図からも分かる通り、1980年(昭和55年)頃を境に生涯未婚率が急上昇し、ずっと横ばいだった数値が2010年(平成22年)には男性20.1%女性10.6%まで増えています。

 

最新の情報では2015年(平成27年)には男性22.8%、女性13.3%とさらに上昇しているようです。

つまり男性の約4.5人に1人、女性の約9人に1人は結婚できないのです。

 

さらに図から分かる事は、1985年(昭和60年)以降は、それまで女性の未婚率の方が多かったのに対し、それ以降は男性の未婚率が追い抜き、年追うごとに格差を拡げていって、現在は男性の未婚率が女性の2倍近くまで膨れ上がっているという事です。

結婚できない男性が増えている

人口は同じくらいなのに、男性の生涯未婚率の方が高いという事は、1度も結婚できない男性が増える分、2回以上結婚しているモテる男性が増えているということになります。

 

つまりこのことから言えるのは、男女ともに未婚化が進んでいますが、男性は特に結婚できる男とできない男の格差が広がっているという事なのです。

 

その格差の要因となっているのが、収入格差の増大なのです。

1985年はバブルが始まった年です。

 

それまでの日本は高度経済成長期で、男性の収入格差はそれほどありませんでした。

しかしバブルからバブル崩壊、平成不況を経て現在までに、男性の収入の格差はどんどん2極化しているように思えます。

 

不況に伴いフリーターや非正規社員といった、低収入の男性が増えています。

 

それに伴い、男性の未婚率が女性以上に上昇しているのです。

女性も安心できない将来の未婚率

また、女性も安心していられません。

9人に1人結婚できないという事は、9人に8人は結婚出来てるんだ!

と思ったら大きな間違いなのです。

 

今の50歳の未婚率が13.3%であって、あなたの年代が50歳になる頃にはその数値は大幅に増えている可能性が高いのです。

 

もしもあなたが30歳だったとしましょう。

 

2010年で30~34歳の未婚率は34.5%。約3人に1人は結婚出来ていません。

 

では35歳から50歳までの間に、13.3%まで下がるほどの、多くの女性が結婚できるのでしょうか?

残念ながら答えはNOです。

 

下記の図をご覧ください。

mikonritsu内閣府ホームページより

現在の50歳が、あなたと同じ30歳だった頃は、大体1995年。

その頃の未婚率は19.7%だったのです。

つまり1995年19.7%→2010年13.3%になったという事は、30~50歳の間に結婚できた女性は6.4%しかいないのです。

 

ということは、今の30歳が50歳になるまでに6.4%だけ結婚できたとすると、34.5%‐6.4%=28.1%が50歳の時点で未婚となるのです。

 

今よりさらに2倍近い未婚者が出てくる計算になります。

なぜ未婚率が上昇しているのか

未婚率が上昇している原因はいくつか考えられます。

さきほどお話しした経済格差以外の理由として以下が考えられます。

出会いが多くなった

昔はスマートフォンも、携帯電話もなく、情報も少なかった時代です。

異性と出会える場は、学校や職場など本当に狭かったため、限られた中から選ぶことが出来ました。

 

出会いが少ない分、ある程度相手を絞る事ができたのです。

 

しかし、現在はいくらでも出会いがあります。

スマートフォンのSNSでは、昔の同級生はもちろん、知らない人とも仲良くなれます。

昔の時代だったら2度と出会う事もなかった人と、いくらでも出逢う事が出来る時代です。

 

また情報過多により、色々な情報が手に入る時代です。

自由な反面、余計に選り好みをしたり理想が高くなってしまう人が増えてしまったのです。

自由なライフスタイル

昔だったら、「結婚したらこう」という生活がある程度は社会的規範として決まっていました。

 

しかし現代は個人至上主義。

様々な価値観やライフスタイルが尊重される時代です。

 

女性だって社会進出して仕事もバリバリしたいという人も増えています。

だからこそ、なかなか男女2人の価値観やライフスタイルがぴったり合う人が現れないのです。

 

また、昔はお付き合い=結婚というくらい、お付き合いに対して親も厳格でした。

結婚前の宿泊デートや同棲なんてご法度でした。

女性にとって婚前交渉なんて出来ない人が多かったのです。

 

しかし現在はお付き合いの時点でも、簡単にセックスをしますし同棲をします。

結婚という契約なしでも何でも自由にできる時代に、わざわざ結婚なんてする必要がないという人が増えているのです。

 

これらも自由になった分、余計選べなくなってしまったという皮肉な弊害なのかもしれません。

お見合いの減少

昔だったら、結婚できない男女はお見合いの縁談が、親戚や近所の人、上司などからよく来たものです。

そういった背中を押してくれる周りのサポートによって、ほとんどの人が結婚出来ていたのだと思います。

 

しかし現代は個人主義により、自由恋愛で結婚を手に入れたい人が多く、お見合いを組まれることを疎む人が増えています。

 

また、「自由恋愛ができる時代に、お見合いをするなんて格好悪い」といった劣等感を感じてしまう人も少なくありません。

 

しかし、鎌倉時代から続いていると言われるお見合い制度は、多少なりとも未婚率の上昇を食い止める救世主なのかもしれません。

関連記事→晩婚化が進む理由はお見合いが少なくなったから

 

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