イソップ童話「すっぱいブドウ」

「酸っぱいブドウ」というイソップ童話があります。

きつねがブドウがたくさんなる木を見つけました。

そのブドウが食べたいので必死にブドウを取ろうとします。

しかし結局、高い所にあるブドウを取る事はできません。

きつねは「どうせあのブドウは酸っぱいに決まってる!そんなブドウ食べたくない!」と思い、去っていくのです。

欲しい物が手に入らない時の心理学

人間は手に入らない物を「逆に要らない」と言って自分を正当化、合理化します。

例えばお金が欲しいのに「別にお金はそこまで要らない」「お金持ちは悪い事をしている」「お金持ちになると逆に大変。不幸になる。」などと言って、自分の生活を合理化します。

容姿が端麗なイケメンや美女を見て、「容姿端麗な人は中身がない。性格が悪い。」「美人薄命。逆に苦労がたくさんある。」となります。

こういった人間の防衛機制や合理化の心理を、心理学者のフロイトは童話「すっぱいブドウ」から、「すっぱいブドウの理論」と名付けました。

「結婚したくない」は「すっぱいブドウ」と同じ

結婚にもこの理論は当てはまります。

結婚したいのに出来ない人が増えています。

自由恋愛主義、経済格差、生活水準の向上、様々な要因があります。

そんな現状の中で、「ずっと独身でいたい。」「結婚したくない。」という人が増え、アニメなどの2Dにはまってしまう人の中には、「2次元の人しか愛せない。生身の人間は逆に気持ち悪い。」などという人さえいます。

しかし本当にそうでしょうか?

人類史上、カタチはどうあれ男と女が一緒になって、生活したり子孫を繁栄させたりすることは、DNAの本能的なレベルで営まれてきました。

それなのに結婚したくない。異性と付き合いたくない。という人が大勢いるのは、人間の根底にある欲求と反することだと思います。

もしも理想的な人が現れて、自分と結婚できるのであれば、ほとんどの人は結婚に前向きになるはずです。

様々な過去の経験やトラウマによって「結婚したくない」という思いに至ってしまうのでしょう。

しかし、そのように完全にあきらめてしまっては、もしかすると結婚という幸せを知らぬまま、生涯を送ってしまう可能性もあります。

もちろん結婚することが幸せ、結婚しないと不幸ということではありません。

幸せの定義は人それぞれです。

しかしこの「酸っぱいブドウの理論」によって結婚から遠ざかっているのであれば、もう一度ご自分の根底の欲求を見つめ直してほしいのです。

「結婚する」という気持ちに切り替えて、行動を重ねなれば結婚できる可能性が拡がります。