愛されたい人の3ステップ

「俺は、私は、誰からも愛されない。いくら人を好きになっても、好きになってもらえることはない。

誰かに愛されたい。愛が欲しい。しかし誰も私を愛してくれない。私はどうしようもない人間だ・・・。」

 

「私はどうしようもない人間」と言っている人は、「おまえはどうしようもない人間」と言われます。

自分を粗末に扱う人は、人に粗末に扱われます。

 

なぜなら自分を大切に出来ない人は、他人を大切に出来ませんし、

他人を大切に出来ない人が、他人から大切にされるわけがないのです。

 

愛には自分を愛する・人を愛する・人に愛されるという3つの愛が相互に絡み合っています。

どれか一つでも欠けてしまうと、その相互関係の連鎖バランスは崩れてしまうのです。

自分を愛する

「誰かに愛されたい」ばかりで、まずは自分が人を愛するという事が後回しになっている人がいます。

これは自分が満たされていないから、満たして欲しいだけの承認欲求です。

自分が相手に愛を持って接することができない限り、本当に愛される事はありません。

 

家族の場合は、思春期など一時的に愛が一方通行のように見える場合もありますが、反抗心があっても心の奥底には愛は必ずあります。

 

ところが恋愛においては、一方通行があるように見えます。

しかし相手は自分が嫌いなのに、自分は相手が一方的に好きという場合、その多くはただの恋心です。

相手を手に入れたいという、ただの自己中心的な欲求なのです。

 

愛と恋とをはき違えて、こんなに愛しているのに愛してもらえない!というのは本当の愛ではありません。

ただの恋心の執着です。

 

人に愛を持って接することが出来ない人の多くは自分を愛していない人です。

ですから誰かに愛されたいという人は、まずは自分を愛することから始めましょう。

 

自分を愛することが出来ない人は、自分が愛されない環境で育った場合が多いです。

そして「自分はダメな人間」という洗脳を、様々な経験によって植えつけられています。

その洗脳を解かなければ、自分を愛する事はできません。

 

そのためには考え方や心を変える必要があります。

いつだって人を変えることはできません。しかし自分を変えることはできるのです。

人を愛する

自分を愛することができて、初めて人を本当に愛することができます。

ストーカーのような人の持っている物は愛ではなく、偏屈で婉曲したいびつな物欲のようなものです。

このような人に本当の愛は分かりません。

なぜなら自分を愛していない人が多いからです。

 

自分を愛していないと、自分がされて嫌な事も分からず自分勝手な行動をします。

それは愛ではなく、ただの独占欲なのです。

 

人を愛するというのは、単に異性を好きになる事とは違います。

家族を愛する、友達を愛するといった、愛する気持ちというのは恋よりももっと深いものなのです。

人に愛される

私はこんなに愛しているのに、相手は嘘ばかりつく。暴力をふるう。

「結局愛しているのに、愛されないじゃないか!」と思う人もいるでしょう。

 

暴力や虚言癖の相手ばかり選んでしまう人は、次も同じような人を選びます。

相手は自分の鏡です。自分も本当には相手を愛しておらず、自分を愛せていないのです。

 

恋は盲目と言います。

愛を与えているつもりでも、それは依存だったり承認欲求だったりします。

本当に相手を愛し続けていれば、基本的な原理からすれば、いつかは必ず相手から愛が返ってくるのです。

 

まれに、人から愛を持って接してもらっても、相手に愛を返せない人もいます。

サイコパスの人などがこれに当てはまります。

 

しかし、愛を知っている人であれば少し接しただけで、この人と付き合うべきではないと察知できます。

なぜなら人間は、同じ波長同士が共鳴し合うセンサーを持っているからです。

察知したら、なるべくそういう人とは関わらない事をおススメします。

無条件の愛などない

無条件の愛という言葉があります。こちらは愛するけど、相手の愛は求めないということでしょう。

しかし本当は、相手の愛が自分にも与えられているのです。

 

もしもいつまでたっても相手からの愛が返ってこない場合、それが例え親子や兄弟といった血のつながった家族でも、いつかは嫌気がさして縁が切れます。

また、毒親や虐待をする親に対して、子供の頃は一生懸命親を愛して努力するのですが、結局愛が報われずに大人になってから親を恨み、離れていく場合もあるのです。

他人ならなおさらでしょう。

 

例えボランティア活動をしている人も、相手の感謝がなければ続かないでしょう。

感謝も愛の1つです。

 

児童養護施設で働く職員は就任当初、複雑な環境で育った子供たちを不憫に思い、「自分のことを本当の親だと思ってほしい!」と意気込むそうです。

 

しかし子供たちが簡単にそうなる訳はなく、やはり本当の親の愛を求めたり、なかなか自分たちを受け入れずに壁を作り、反発したりするそうです。

そうなると、どうしても最初の気持ちは無くなり、無力感やストレスで辛くなって辞めてしまうため、離職率が高いそうです。

 

本当に無条件に人を愛し続けることができるのは、本当に深い愛を知っているマザーテレサや観音様のような人だけかもしれません。

 

しかし、向こうにこちらに対する好意があれば、無条件に近い愛を与える事はできます。

また逆にこちらが愛を持って行動すれば、向こうも無条件に近い愛を与えてくれる可能性があるのです。

 

うまくいっている家族や夫婦は「無条件に近い愛」を手に入れているのです。